昭和の吉本新喜劇において『花紀京』さんはまさしく看板スターであり、
ニッカポッカを履いて、「赤い鼻と頬っぺた」で登場する『京やん』こそ
幼心に登場を心待ちにしていた存在でありました。
花紀京(はなき きょう)。1937年1月2日大阪生まれ現在68歳。
今や伝説の漫才師である「横山エンタツ」さんの次男として生まれた
お笑い界のサラブレッドであります。
2001年放映の「明日があるさ(ダウンタウン浜田雅功主演)」で
最終回に登場する「花紀専務役」や
同番組主題歌の「明日があるさ(Re;Japan)」にも参加されていたので、
20代より若い方でもご存知なのではないでしょうか。
我々世代にとっては「吉本新喜劇」の大看板であり、
岡八郎さんや原哲男さんとの絡みは言葉に出来ない程の
面白さが詰め込まれていました。
弟子入りして、吉本の専属になるというエリート街道を歩んで
こられた芸人さんです。
その芸風はギャグ全盛期の吉本新喜劇においても特定のギャグを
持たずに、その”存在感”だけで、並み居るギャグの連発よりも
インパクトを与えるという吉本新喜劇内でも稀有なキャラクター
の持ち主でした。
後年花月の楽屋には「花紀京シート」なる専属ソファが設置してあり、
そのソファーに座ることが許された芸人は「内場勝則」を始めとする
ごく僅かな花紀ファミリーだけであったそうです。
こんなナレーションのテレビ宣伝を覚えていませんでしょうか?
「ビールを飲みながら、親父はよう言うてましたなあ。
”笑われたらあかん。笑わせなあかん。”
何のことやようわからんかったけど」
数年前に花紀京さんがナレーションをされたのキリンビールのCMです。
父である横山エンタツさんとの思い出に乗せて花紀さんが語るこの
CMは、あまりの奥の深さと含蓄のあるフレーズに心の底から
「その通り!」
と感心せずにはいられませんでした。他にも紙飛行機編など何種類か
ありましたがそのどれもが味わい深いテレビCMでした。
一時は岡八郎さんと漫才コンビを組んだこともあった花紀京さん。
岡八郎さんは花菱アチャコさんから二代目を継いでもいいと言われて
いた程かわいがられていた芸人さんであり、エンタツさんのご子息と
絶妙のコンビネーションを存分に発揮されたのは
”歴史の粋なはからい”
であったのかもしれません。
2002年頃から体調を崩され第一線を離れておられますが、
元気なお姿を早く見たいオールドファンの数は数え切れない程で
あることは間違いありません。
「京や〜ん、京や〜ん」と呼ばれて登場するあの「笑顔」が
もう一度見たいと思う今日この頃でございます。
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